2025年12月18日
未払い残業代を請求されたらどうする?企業側の正しい対応と間違った対応について弁護士が解説
ある日突然、従業員や退職者から内容証明郵便が届き、未払い残業代を請求されたとき、多くの経営者や人事担当者は大きな衝撃を受けます。「きちんと給料は支払っていたはずだ」「なぜ今になって残業代を請求されたのか」と戸惑うことでしょう。しかし、残業代を請求された場面において、企業側が感情的に反応したり、初期対応を誤ったりすることは、企業経営にとって致命的なリスクとなります。近年、労働者の権利意識の高まりや、...
2025年11月25日
サカイ引越センター事件高裁判決(東京高裁R6・5・15)~運送業の歩合給制度はどうなるか
弁護士(社労士)の戸田です。さて、今回は、運送業を中心に導入が進んでいる歩合給制度の有効性が問われたサカイ引越センター事件(東京高裁令和6年5月15日判決・労働判例2024年12月5日号1318号掲載) を取り上げます。これは、運送会社で多く導入されている売上連動の歩合給制度(労基法の出来高払制度)が否定された事件です。ちょっと長い解説になりますが、お付き合いください。まず、この歩合給制度、運送業...
2025年08月20日
長時間労働防止・残業代ゼロ 労務応援コンサルティング
「働き方改革」として、長時間労働防止のため、時間外労働についての上限規制が労働基準法で設けられて久しく、2024年4月には適用猶予されていた長時間労働の代名詞である業種(建設業、自動車運転業、医師等)についても上限規制が適用されるに至りました。長時間労働は、労働者の健康を著しく損なうことになります。近年増加している未払残業代の支払をしなければならないことはもちろん、長時間労働によって健康を損なった...
2025年07月31日
代表弁護士の戸田が『ビジネスガイド』(2025年1月号)に寄稿
代表弁護士の戸田が、企業の総務・人事の実務担当者、社会保険労務士や弁護士等を読者対象とした雑誌『ビジネスガイド』(2025年1月号)に記事を寄稿しました。夜勤勤務における休憩・仮眠・待機時間の労働時間の考え方や判断、そしてその際の賃金設計の考え方について、戸田が代理人を務めた社会福祉法人A会事件(東京高裁令和6年7月4日)を踏まえて詳細に解説しました。...
2025年07月04日
労働組合からの団体交渉、争議行為に対応しつつ、最終的には労働審判で適切な紛争解決に持ち込んだ事案
相談者は学校法人で、雇止めをした元教員から、雇止めが違法であること、在職中に未払い残業代があること等を主張し、加入した外部の労働組合を通じて団体交渉を要求されました。かなり激しい要求をしてくる労働組合でしたので、団体交渉の対応はかなり苦慮しました。毎回団体交渉前に打合せをして準備を行い、安易な妥協をせず、長期の団体交渉を耐え抜いた形です。争議行為も実行されましたが、これについても毅然と対応しました...
2025年06月20日
未払残業代(時間外労働、休日労働の賃金)を請求された場合のリスクについて弁護士が解説
弊社は、複数店舗を構える小売業を営んでいます。従業員の所定労働時間は、昔から9:00~17:00の休憩1時間の7時間勤務にしているのですが、店舗の営業時間が10:00~20:00までとなっていて、交替勤務の人員が確保できません。結果として、17:00の7時間で業務が終わることは少なく、結局ほぼ20時まで働いててもらっているのが常態になっています。つまり、1日平均10時間以上働いていると思います。休...
2025年06月05日
夜勤の労働時間制度の改革に成功した事例
福祉施設の夜勤の時間帯の勤務について、制度設計が不十分であったことから、実際に勤務していた職員から残業代請求をされ、紛争が激化していました。その紛争対応と、夜勤体制の労務体制の改善、残業代未払いなどが起こらないための制度設計をご依頼いただきました。まず、訴訟になっていたものについては代理人として対応しました。この事件の判決は夜勤帯の制度設計について、世間的にも注目されるものとなり、その後の夜勤制度...
2025年05月05日
数多くの請求を含む労働審判において裁判所を味方にして、勝訴的和解に持ち込んだ事案
時折、労働者からは、色々な請求が持ち込まれることがあります。残業代、職場内でのパワハラ、未払手当などを含め、7~8項目もの請求をされた労働審判に対応しました。非常に多くの請求をされた事案でしたが、大半が法的根拠のないものであるとして答弁書において適切な反論を行い、労働審判においては、真に問題となるべき争点に絞った議論を行いました。裁判官と労働審判員は、「会社の答弁書は非常にわかりやすい」と、会社の...
2025年05月02日
複数労働者の残業代請求を有効な固定残業制度主張で負担を最小限に抑えた事案
運送業を営む企業で、ドライバーから次々と残業代請求を受けるという課題が続いていました。依頼を受け、残業代の請求が相次ぐ中で、有効な固定残業代制度の設計についての主張を行い、最終的には企業の負担を最小限にとどめることができた事案です。訴訟になる前の請求をした従業員に対しては、固定残業代の制度の主張をすることで請求を取り下げさせることができ、その他労働審判や訴訟になった案件もありましたが、いずれも固定...
2024年09月20日
社会福祉法人A事件高裁判決の意義(東京高裁令和6年7月4日)~不活動時間管理の実務に活きる賃金設定の基準とは
私が代理人を務める社会福祉法人A事件(千葉地裁令和5年6月9日判決)について、控訴審判決が出されました(東京高裁令和6年7月4日判決)。この事件は、夜勤時間帯の不活動時間(いわゆる待機時間)について未払残業代が請求された事件です。事案内容・地裁判決の詳細はこちら地裁判決では、夜勤時間帯の未払賃金の計算は、6000円の夜勤手当を基礎として、1時間の賃金単価は750円となるとした上、この賃金単価が最低...