【セミナー情報】2018年5月22日、社労士向け労働問題研究会「問題社員対応への対処プロセスの実務」を開催しました

千葉、船橋の労働弁護士の戸田です(西船橋法律事務所)。

5月22日、平成30年度の西船橋法律事務所主催の社会保険労務士の先生方向けセミナー「労働問題研究会」がスタートです。

今年は船橋にて開講しました。

千葉県内の船橋支部、東葛支部(松戸、柏など)、北総支部(成田など)を中心に千葉県全域の先生方20名以上に参加いただきました。

 

テーマは、「問題社員対応への対処プロセスの実務」です。

多くの会社・使用者が対応に悩む問題社員への対応を、実際の事例を題材として講義しました。

問題社員、と言っても本当に「問題」があるのか、感情ではなく、具体的な事実に着目する必要があります。

実はそこがなかなか難しい。多くの使用者が、「気に入らない社員=問題社員」という誤った認識を持っている。

多数の書式も配布させていただき、「明日から使える」と、好評の声を多数いただきました!

企業・使用者と密接な社会保険労務士の先生方にこそ、適切な問題社員への認識、対処を理解していただきたいと思っています。

 

次回は6月19日、最新判例をテーマとした講義です!

まだ若干の空きがあります。ご参加をお待ちしています。

 

最後にいつもどおり、講義内容を簡単にご紹介します。

 

問題社員対応への対処プロセスの実務

1 はじめに
 使用者を悩ます「問題社員」への適切な対応を知る
 問題社員への対応の難しさを理解しつつ,適切なアプローチ方法を具体的な事例をベースに把握する。

 

2 なぜ問題社員への対応が必要か

(1)問題社員の放置は会社の害悪
多数の社員がいれば,問題社員は必ず存在する。
問題社員への対応を放置すると,他の社員へのモチベーションの低下を招く。
組織における緊張感の確保は必須。
 
(2)我慢を重ねた社長の例

(3)何がダメだった?
我慢の限界⇒即解雇(出て行け!)はNG
 

3 どんな問題社員がいるのか
① 犯罪を行った従業員
② 業務命令を聞かない
③ 能力が足りない、仕事ができない
④ 勤務態度が悪い(勤怠不良)
⑤ 協調性不足型
⑥ メンタルヘルス型

 

4 問題社員へはどう対処するか~考え方
「会社・使用者が気に入らない社員=問題社員」 ではない!
問題行動を起こす・繰り返す社員が問題社員なのである。

 

5 改善させるアプローチ
①注意・指導
②懲戒処分(戒告,減給,出勤停止)
③人事異動
④給与減額
⑤賞与減額

 

6 退職に向けたアプローチ
事実関係の把握(問題行動の発覚・調査)
 ↓
指導・注意(口頭から書面へ)
 ↓
厳重注意(書面での注意)
 ↓
懲戒処分(弁明の機会を与えつつ,相当な懲戒処分をチョイスする)
 ↓
人事権による降格・配転等(挟まなくてもOK)
 ↓
退職勧奨(可能な限り合意退職を目指す)
 ↓
解雇(リスクゼロとするのはかなり難しい。最後の手段)

 

7 問題社員への具体的な対処方法〜こんな時どうする??

ケース1★協調性不足の問題社員へのアプローチ・・・「問題行為」の記録化を綿密に!!

【パート1:事案の発覚と事実確認】

【パート2:対応プロセス】
① 問題行為を口頭で注意・社員からの業務報告(2~3回)
[書式]業務報告書

② 問題行為を書面で注意(2~3回程度)
[書式]指導書
A 指導書の渡し方
B 面談の進め方

③ さらなる違反について懲戒処分(最低1回)
(懲戒へのプロセス)
A.事実確定
B.言い分の聴取(弁護士同席も可)
 [書式]弁明機会通知書
C.懲戒処分の決定(処分通知)
[書式]懲戒処分通知書

【パート3:退職に向けた具体的手続】
④ 退職勧奨
[書式]退職合意書
(伝えるべき事)

⑤ 解雇(普通解雇)
④に応じない場合はやむなく解雇通知を行います。
[書式]解雇通知書、解雇理由書

 

ケース2:仕事中?そんなの関係ねえ!勤怠不良のモンスター社員
【注意指導の実践方法を説明】
【解決の帰趨】
・労働審判の結果⇒1ヶ月半程度の解決金(退職金提案は下回る)
 ・・・解雇有効の事案の解決水準は1~3ヶ月程度

ケース3  ★重大な非違行為のある問題社員への対応方法(懲戒処分を踏まえて)
【パート1:事案の発覚と事実確認】

【パート2:適切な事実の評価】
① 社内犯罪か、社内ルール違反にとどまるか
② その違反の程度はどうか
③ 社外犯罪だとして、企業の事業内容や知名度・事件の公表の有無はどうか
④ 非違行為の結果の重大性(会社への影響、被害額、怪我の程度等)
⑤ 社員の地位・職務はどうか
⑥ 社員の普段の勤務態度はどうか
⑦ 類似事例の先例

【パート3:懲戒処分の選択】
A 軽微なルール違反にとどまる
⇒厳重注意又は戒告、譴責などにとどめる
B 中程度のルール違反、軽微な社外犯罪
⇒情状を見て、減給、出勤停止処分。場合によっては弁償をさせる
C 重い企業ルール違反、看過できない社外犯罪
⇒情状をかなり慎重に検討する。退職方向でのアプローチ

【パート4:懲戒処分の進め方(ABを前提に)】

【パート5:退職に向けたアプローチ(Cを前提に)】

 

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